今、話題の民泊について(簡単まとめ3)

住宅宿泊事業法では、民泊の提供者(オーナー)を「住宅宿泊事業者」と呼び、オーナーが宿泊施設に不在の場合、施設の管理を委託する「住宅宿泊管業者」、アプリ等で民泊施設の情報を提供しユーザーとの仲介を図る「在宅宿泊仲介業者」を定め、それぞれの役割・責任等を明確化しました。詳細は、以下の一覧表とおりです。

住宅宿泊事業者 ①都道府県知事への届け出が必要(監督実施)
②年間提供日数は、180日以内
③衛生確保措置、騒音防止措置、苦情対応、宿泊者名簿等義務付け
※保健所設置市、特別区が監督、条例制定可
住宅宿泊管理業者 ①国土交通大臣の登録が必要(監督実施)
②上記③の措置を代行義務付け
※家主不在型の場合、管理業者へ委託義務付け
住宅宿泊管理業者 ①観光庁長官の登録が必要(監督実施)
②内容説明義務等適正遂行のための措置を義務付け
公布 平成29年6月16日 施行期日 平成30年6月15日

民泊についてのご相談は、マエヒロ法務事務所にご連絡ください。

 

今、話題の民泊について(簡単まとめ)2

旅館業法の旅館業を規制している。旅館業とは、「施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業」である。種別として、ホテル営業、旅館営業、簡易宿所営業の3つであり。これまで民泊は、簡易宿所営業に該当するとしていたが、今回の新法で、さらに緩和されたわけである。
旅館業法の改正法は、H30.6.15から施行されるが、大きな改正点は、①ホテル営業と旅館営業の種別がホテル・旅館営業へ統合された ②違法民泊への規制強化(都道府県の報告徴取・立入検査権の付与、罰金上限額を3万円から100万円に引き上げ)③旅館業の欠格要件に暴力団排除規定を追加である。暴力団の手に落ちたような旅館もあるようなので、目立たないが重要な改正点であろう。

項目 規制内容 対応
客室最低数 ホテル10室以上、旅館5室以上 撤廃 政令等改正済み
寝具の種類 洋室:様式の寝具 撤廃 政令等改正済み
寝台の広さ・高さ・置き方等 撤廃 通知撤廃済み
客室の境の種類 洋室 壁つくり 撤廃 政令等改正済み
和室 壁・板戸・襖等の区画 撤廃 通知撤廃済み
採光・照明設備 採光部分の面積が1/8以上 等 撤廃 通知撤廃済み
便所 ホテル:水洗式で座便式 撤廃 政令等改正済み
収容定員・便器種類毎数値規制 撤廃 通知撤廃済み
客室最低床面積 洋室:9㎡以上 和室:7㎡以上 撤廃 政令等改正済み
入浴設備 ホテル:洋式浴室・シャワー室 撤廃 政令等改正済み
浴槽・洗い場面積等の数値規制 撤廃 通知撤廃済み
玄関帳場の基準 受付台の長さ 1.8メートル以上 撤廃 通知撤廃済み
ICT活用による代替方策 撤廃 政令等改正済み

 

今、話題の民泊について(簡単まとめ) 1

何故、今、民泊が注目され、旅館法の改正や、民泊特区の設立、そして民泊新法(住宅宿泊事業法)の制定がされているのか。
ひとつは、ここ数年の訪日外国人旅行者が増大し2017年度は2869万人に達していることがある。そのうち民泊を利用した外国人観光客は12.4%いることがわかった。そこで、厚生労働省が行った追跡調査では民泊の3割は旅館法上の無許可営業、5割は物件を特定できないという背筋が寒くなるような実態であった。
そこで、2020年の東京オリンピックで、更に宿泊施設がひっ迫し、違法民泊が蔓延する前に、法的な対応を図ろうとしているのである。
そして、もうひとつの事情が、日本全国に増加し続ける空き家問題に対する有効な利活用策になることである。次に、旅館業法が大幅に改正されているので、簡単にご紹介する。

民泊のご相談は、民泊専門家 マエヒロ法務事務所まで、ご連絡ください。